エリシオン エアコンの吹き出し位置が変更できない!原因と修理費用
車種:ホンダ / エリシオン
型式:DBA-RR1
年式:H18年
走行距離:8.4キロ
エリシオン(RR1)の「フロント・エアコンの吹き出し位置が変わらない」と言う症状
フロントのオート・エアコンディショナの1.VENT 2.DEF 3.HEAT
4.HEAT/DEF 5.HEAT/VENTの5種類の吹き出し位置モードの切換えが出来ず、DEFモードから変わらない。
両サイドの吹き出し口からは送風するが、センター(VENT)及び足元(HEAT)からは送風出来ない。
オートからマニュアルモードに変更しての操作でも吹き出し口を変更することは出来ない。
掛かった修理代は・・・
29,000円!
エリシオンRR系で、「フロントのオートエアコンディショナの吹き出し位置モードの切り換えが出来ない」原因
この車両のオート・エアコンディショナ・システムは、フロント&リヤのデュアル・エアコンで、AUTOスイッチを押した時に、希望設定温度、内気温度、外気温度、日射量等の値がコンピュータに入力されると、コンピュータは「今、吹出し口から何度の風を吹出せばよいか」を決定します。
また、必要吹出し温度の値を基に、「どこの吹出し口から、どれだけの風量を出すか」を決定します。
ただし、エンジン水温が45°C以下の場合は、フロントはDEF、リヤはHEAT吹き出しのウォームアップ制御とします。
これは、暖房をするときにエンジン水温が低く、必要な温度が得られないときに、吹き出し口から不快な低温の風が吹き出すのを抑えて、水温の上昇とともに徐々に風量を強くする制御です。
また、マニュアルスイッチによって、吹き出し口、エアコンのON・OFFおよびブロア・モータ速度を手動での操作も可能にしています。
今回の不具合症状は、この吹き出し口の制御が効かなくなった状態です。
まずは、オート・エアコンディショナの故障診断の進め方の手順通り、外部診断機でDTC(ダイアグノスティック・トラブルコード)の確認から始めました。
表示されたDTCは、B1240・故障内容:モードモータロックでした。
吹き出し口の切り換えは、マニュアル操作の場合ならば、吹き出し口切り替えスイッチを押し、各モード位置にすることでモードモータが作動し、それぞれのモードのダンパが吹き出し口を切り換えています。
故障内容:モードモータロックは、不具合症状と直結する、非常にわかり易いDTCです。
この場合の故障診断チャートも単純で、
1. モードモータの単体点検
2. フロント・エアコン・コントロールユニットの駆動回路の出力信号点検
3. モード・ダンパ・リンクの点検
以上で完結です。
問題解決の勝負は早いと踏まえました。
同じ・似た症状のケース解説
このエリシオンの2004~2006モデルの一部の号機には「スライドドア フロントラッチ プロテクター交換処置」のリコール届出が過去にありました。
これの内容は
1. スライドドアのフロントラッチカバーの排水位置が不適切であるため、排水された水が中に残る。
2. アウタハンドル操作時に水滴がケーブルワイヤー内に引き込まれて、低温時に凍結するものがある。
3. アウタハンドルでドアを開けるとケーブルワイヤーの抵抗でアウタハンドルが
戻らず、ドアを閉められなくなるおそれがある。
と言うものです。
処置内容としては、フロントラッチカバーを防水性・排水性高めた対策品と交換することです。
リコールが発表されたのは、平成18年の3月でしたが、じつは、その1年前にリコールよりも緊急度の低い「サービスキャンペーン」としてドアラッチ(ドアロック)そのものの交換作業が発表されていました。
しかし、改善措置の内容が不十分であったため、改善措置の内容を見直し、
リコールに形を変えて実施された経緯がありました。
また、エアコン吹き出し口のトラブルとして、車種:ホンダ/インスパイヤ、平成20年式、型式:DBA-CP3に、「エアコン吹き出し口から白い粉が出てくる」事例がありました。
デフロスタと左右サイドのエア・アウトレットに白色の粉の痕跡が残っており、中には
糸状のものも含まれています。
ブロアケースの中の、エアクリーンフィルターには付着物はありませんでした。
目視点検を続けていくうちに、エバポレータ表面のコーティング剤が剥離していることに、気が付きました。
白い粉が吹き出し口から出てこないようにするためには、エバポレータの交換が必要です。
加えてエアコン・エアダクト内に残存する、白い粉のエアブローも忘れてはなりません。
この場合の修理費用は、エバポレータ部品代:26,400円、交換工賃:17,600円
フロンガス3本:4,500円、合計:48,500円となります。
もう一つ、エアコン吹き出し口の話題をまとめます。
車種:ホンダ/S2000、平成18年式、型式:ABA-AP2です。
症状は、「エアコン使用時、吹き出し口からアイドリングから2000回転の間で
ヒュー音が聞こえてくる。」との内容です。
原因はエアコンの異音では定番とも言える、エキスパンションバルブが発生源でした。
このS2000のエキスパンションバルブは、開閉弁がエアコンガスの通路に対して
中心ズレした場合、圧力差が生じて開閉弁が振動して、異音発生に至るのです。
エアコンの各部品のレイアウトから、このケースでは吹き出し口から聞こえてくる形態となりました。
異音を止める方法は、エキスパンションバルブの交換で、入手できる部品には開閉弁の自己振動防止に、防振バネの追加の対策が施されています。
この場合の修理費用は、エキスパンションバルブ部品代:8,400円、交換工賃:16,000円、フロンガス3本:4,500円、合計:28,900円となります。
整備、修理内容
本題に戻ります。
異常検知の記憶は、モードモータのロックを検知しているため、まず単体点検から
始めました。
モードモータのVENTポジションとDEFポジションの駆動端子にバッテリ電圧を接続したときの作動はスムーズで、モードモータ単体は正常に作動することが確認でき
ました。
次にフロント・エアコン・コントロールユニットの回路点検に進みました。
この車両のコントロール・ユニットは、コントロール・パネルとは別体で、ヒーター・
ユニットにタッピングスクリュウ止めされています。
ポジションモードをDEFからVENTに操作したとき、コントロール・ユニットのフロント・モード・モータVENT側出力端子に電圧の発生がなく、コントロール・ユニット不良の診断結果が出ました。
フロント・エアコン・コントロールユニットの交換処置で不具合は解消しました。
修理費用(工賃、部品代)の内訳
- フロントエアコンコントロールユニット 部品代 25,800円
- 交換工賃 3,200円
修理代合計:29,000円
この修理代を払って“乗り続ける”か?
それとも、
“車を乗り換える”か!?・・・
さて、修理の規模は大から小までありますが、
この「愛車の修理」のタイミングで
知っておかないと
“大損”するかもしれないことが・・!
それは・・・
車は修理するだけで、損をする!?
車は、修理しても“払った代金”以上に、
“車の価値”が上がることはないので、
車を手放すのは、
「修理前」のタイミングがベスト!
なぜなら、
車を買い取る業者の多くは、
故障している買い取り車の修理を
自前、又は提携先の工場で行えるため、、
あなたがディーラーや整備工場などに依頼し
“工場の利益を載せて”払う修理代金よりも
安く直すことが出来ます。
なので、あなたが修理代に加えて手間を払い、
車を修理に出したとしても、
車の価値(買取額)に反映されるのは、
払ったものに比べれば、
“ほんのわずか”となってしまいます。
そして、結局すぐ売ることになったのであれば、
その修理費用の差額分を損するわけです。
修理によっては、
数万~数十万円なんてことも!
私も昔・・・
乗っていた車のエアコンが急に壊れ、
大急ぎで近くの車屋に
診てもらったことがあったんです。
「コンプレッサーなどの交換が必要だよ」と言われ、
こんな暑い中、一刻も早くと思い、
深く考えもせず、すぐに修理を依頼したんです。
その時は、総額15万円近くの
修理代金を払いました。
しかし、コンプレッサー特有の症状が再発・・!
1ヶ月も経たないうちに
再度、同じ修理をしなくては
いけなくなったんです!(泣)
結局、いろいろ古くなっていたので
修理は諦め、
車の買取をその車屋に依頼すると、
「10万キロも超えてるし、
ほとんど値段はつかないよ。」
と言われてしまいました・・・。
結局、その車屋には売りませんでしたが。
あなたは、愛車にあとどれぐらい乗りますか。
“どうしても長く乗り続けたい”というのであれば、
修理を選択するのがベストでしょう。
ただ、今少しでも
そろそろ“車を乗り換える”かも・・・
ということが頭の片隅にでもあるのであれば、
その修理をしてしまう前に、
まずは現在の“愛車の価値”を知り、
今すぐ、乗り換えもしっかり検討すること!
過去の私のような失敗だけは
絶対にして欲しくないものです。
さて、値段がつかないよと
言われていた私の車でしたが、
その後、ネットで査定してもらったところ、
結局、35万円の高値がついて売ることが出来ました!
ネット査定を使えば
無料で今すぐ査定できて
愛車が今「いくらで売れるのか」
知ることができて便利です。
愛車の価値を知っていれば、
常に正しい選択ができます。
あの時、買い叩かれなくて、
ホントに良かった・・。
査定結果を見れば、
次の車の選択肢も広がりますよ♪
そのネット査定はこちら↓
タグ:RR1, インスパイヤ, エアコン吹き出し口, エリシオン, フロントエアコンコントロールユニット